発達障害支援ハンドブック2020年度版「ひとりじゃないよ」の発行に寄せて

発達障害支援ハンドブック2020年度版「ひとりじゃないよ」の発行に寄せて
~「ほっぷ」の熱い思いを冊子に込めて~

 この度、富山県からの委託を受け、「発達障害支援ハンドブック2020年度版ひとりじゃないよ」を発行いたしました。今回のハンドブックはあくまで2012年度版の改訂版ではありますが、その発行にあたり、私たちスタッフは二つの大きな柱を掲げました。

 まず一つ目の柱は「相談窓口を整理すること」です。2012年度版の発行以来、発達障害者支援法の改正を含め、発達障害児者を取り巻く環境は大きく変化しています。そのような中、これまでの相談窓口をより明確に整理し、支援者やご本人さんたちが気軽に相談できるような冊子にしたいと考えました。具体的には、各年齢層に応じた必要な情報として、乳幼児期は発達と福祉について、学齢期は教育と福祉について、成人期は生活全般と仕事、加えて健康についての相談窓口を優先的に掲載しました。また、ページ数の関係で掲載できなかった情報(市町村窓口など)については、QRコードでの「ほっぷ」のホームページからの読み取りを可能としました。相談の流れをフローチャート化したページはカラー印刷としたり、それぞれの地域での身近な相談窓口がわかるよう、障害保健福祉圏域ごとに色分けするなどの工夫も試みてみました。

 そして、二つ目の柱は「乳幼児期、学齢期、成人期の三冊をつながりのあるものとし、支援者(保護者)やご本人さんに安心感をお届けできる冊子とすること」です。そのために、数えきれないほどの他県のハンドブックを収集し、また著名な先生方の文献も参考とさせていただきながら、富山県のオリジナリティー溢れる冊子となるよう心がけてみました。当初は「前半の支援の部分は、前回とほぼ同じで良し」と考えていましたが、作業を進める中で、スタッフからの「どうせ作るのなら、時代の流れに沿った新しい情報を掲載したい」との思いに駆られ、「ゲーム症」「多様な学びの場」「合理的配慮」などについて記載させていただきました。また、文章の確認はもちろんのこと、挿入するイラストについても、これまでの「保護者=お母さん」との印象を改めるために、努めてお父さんのイラストを用いたり、顔のサイズや表情にも細かくチェックを入れたりと、最後の最後まで印刷業者泣かせの作業をしてしまいました。書体についても、誰にも読みやすいとされる「UDデジタル教科書体」を使用するなど、最終的には、スタッフの強い想いを集大成した「こだわりの一冊」となってしまったようです。

 本来であれば、完成した冊子の配布は三月中を予定しておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大防止に伴い、今日までお届けに上がることができなかったことを深くお詫びいたします。幸い、先日の国及び県の規制緩和に伴い、私たちも県内すべての市町村窓口への持参が可能となりました。近日中には関係機関の皆様のお手元にお届けする予定としています。また、冊子のデータを本日付でダウンロードできるようにしましたので、ご自由にご活用いただければと思います。

 さて、今日もセンター内には、生き辛さを感じたご本人さんやご家族からの電話が鳴り響いています。私たちスタッフは、ご相談のお電話をいただく度にお話をお聞きするだけで、何のお力にもなれないことを本当に申し訳なく思っています。今回の冊子は、日々のご相談内容のアドバイスになるほど十分な内容ではありませんが、私たちスタッフからの熱い想い(メッセージ)が込められています。是非ご一読いただき、今後の支援の一助としていただけることを願っています。

 私たちスタッフの想いはいつも皆さんと共にあります。これからもより身近な存在として、皆さんに寄り添いながら歩んでいきたいと思っています。

 どうか今後ともよろしくお願いいたします。
        
令和2年5月27日

富山県発達障害者支援センター「ほっぷ」 スタッフ一同

追伸  新型コロナウィルスの感染拡大防止の渦中、
      どうかくれぐれもご自愛願います。

2020年05月27日