ほっぷ研修会「アセスメントに基づいた発達障害・自閉スペクトラム症の方への就労支援」を開催しました!

11月17日(金)に令和4年度に続き、発達障害者の就労に関する研究の第一人者である梅永雄二先生をお招きしオンラインで研修会を行いました。
教育・福祉・労働・医療といった幅広い分野から67名の方に参加いただきました。

梅永先生から、「特別支援教育における就労アセスメントの活用 パートⅡ」と題して、講演いただきました。職務を遂行するにあたって求められる力のうちライフスキル(日常生活の遂行能力)と、「遅刻せずに職場へ行く」、「身だしなみを整える」、「職場のルールやマナーを守る」「金銭管理ができる」などのソフトスキル(職業生活遂行能力)がより重要であることを教えていただきました。ソフトスキルなどをアセスメントする方法としてBWAP2やESPIDDの紹介をしていただきました。
参加者からのアンケートでは「中学教員として将来どのような力をつけるために、今現在どのように具体的に子どもにかかわりをもつべきかわかった。」「すべての土台となるライフスキルの獲得の必要性を具体例をもって示していただいた。本日の内容を職場で共有したい。」といった感想が多くありました。

県内の福祉事業所であるヴィストカレッジのお二人からは、「放課後等デイサービスと学校・一般企業等が連携したキャリア支援の一事例~BWAP2,ESPIDDの利用」と題して、実践報告をしていただきました。高校在学中からの就労支援ついて、学校と連携し実習先の開拓と企業連携を行い、これまでにいくつかの実習を体験したということでした。その中でアセスメントツールを活用することによって本人のできていること、これから身につけたいことの整理を行い、結果として本人が就労へのイメージを持つこと、自己理解が深まったそうです。
参加者からは、「具体的な事例が大変分かりやすかった」「福祉・教育・企業との連携がもっと広がればよいなと思った」「自分の強みを見つけるためにもアセスメントツールを活用したいと思った」等の感想が寄せられました。

今回の研修会は昨年度に引き続き梅永先生に講演をしていただきました。今年度はより具体的な内容に触れていただき、今一度それぞれの就労支援機関の役割について理解を深めるとともに、成人期を見据えた学齢期における支援の在り方を考えることができました。梅永先生よりBWAP2の小学生版の発行の情報提供もしていただき、参加者の方からも「活用したい」「楽しみにしている」といった声が寄せられています。今後ほっぷとしてBWAP2の小学生版の研修会も開催できればと考えていますので、発行を楽しみにしたいと思います。

 


2023年12月01日